不動産コンサルタントの真山（さのやま）です。
今回は、実際に物件を見る時のポイントの続きです。
２．買い物等の利便性
買い物等の利便性については、日々の生活に直結するところであり、言われなくても意識はしていると思います。ただ、よりよく観察しておくことが必要です。例えば、スーパー等については、定休日、営業時間も確認しておいてください。仕事帰りにも買い物ができるのかどうか、生鮮食品は新鮮かどうか、お酒やタバコを取り扱っているのかどうか等々。あくまでも、自分が生活をしたときに、そのスーパー等を活用できるのかどうか（品揃え等も含めて）がポイントです。また、日々の話となるので、取り扱っている商品の物価も確認しておいてください。個人的には、同じメーカーの卵や納豆でそのエリアの物価感をみるようにしています。また、コンビニも非常に重要な利便施設です。忙しい方には、振込や各種支払い、ＡＴＭからの引出、宅急便の受け取り等々、各種手続き施設と考えることができます。自宅と駅や勤務先の間に大手コンビニがあるととても便利です。
３．学校、病院、公共施設等の状況
家族に小学生以下のお子様がいる場合は、保育園、幼稚園、小学校等がとても重要となります。通学の距離、道のり（暗いところがないかなど）については、必ずチェックしてください。大人で１０分かかるところは、小学生の低学年の足だと1.5?2倍程度の時間がかかります。最近は、共働きの家庭も増えているため、保育園、幼稚園では延長保育があるのかどうか、昼食がお弁当なのか給食なのかも重要なポイントです。小学校の確認ポイントとしては、登校班があるのかどうか、エリアの治安はどうか等々があります。また、学童保育等を確認しておくことをお勧めいたします。小学校の評判等でどうしても入れたい小学校がある場合は、学区の越境も含めて考えていく必要があります。例えば、横浜市では、基本的に学区が決まっていますが、校長先生がＯＫを出せば、学区の越境が可能です。学区限定で探している場合、小学校までの現実的な距離を考慮した上で越境ができるのであれば、物件の選択肢を拡大することが可能です。越境の際のポイントとしては、中学校の学区が同学区かどうかを確認しておいてください。中学校の学区は、複数の小学校の学区が集まって構成されているケースがほとんどだと思います。元々指定されている学区と越境させている学区の中学校が同じであれば構いませんが、中学校の学区が異なる場合には、中学生という多感な時期に新しいコミュニティに入っていかなければならなくなります。お子様にとって重要なものが学校であれば、お年寄りにとって重要なのが病院となります。かかりつけとなってくれる医院が近くにあれば、とても便利で心強いものです。また、総合病院が近くにあれば、いざというときにとても助かります。内科、小児科、耳鼻科、皮膚科、整形外科、歯科等々日常的に通う可能性がある病院もきちんと確認をしておきましょう。
４．嫌悪施設等の状況
嫌悪施設とはゴミ焼却所、廃棄物処理場、飛行場、汚水処理施設、刑務所、暴力団事務所等々が代表的なものとなります。ただ、何に嫌悪を感じるのか、その度合いについては、各個人差が大きいので、自分で見て確認して、大丈夫かどうかを判断してください。ただ嫌悪施設に関しては、目で見えるものだけではありません。騒音、振動、臭気等々、体の五感を使って感じなければなりません。また、臭気等については、天気や風向きによってその影響が大きくことなります。現実問題として、1日中そこにいるわけにはいかないので、近所の方がいらっしゃれば、直接、世間話をして実情を聞いてみる方が良いと思います。そういった観点を調べてもらう際、やはり不動産業者の営業担当者の経験やスキルがものを言います。地元に強い業者であれば、そういったさまざまな現実を知っています。積極的に営業担当者を活用して、実情の把握に努めてください。
次回以降も引き続き、現地での確認ポイントをお話ししていきます。
少しでもお役に立てれば幸いです。
