暑さ寒さも彼岸まで。その例え通りに厳しかった残暑も全国的に和んできました。
「彼岸」とは仏教では深い意味合いを孕みますが、単に川の向こう岸という意味で用いたりもします。
昼と夜の長さがおなじになるこの期間に、この世(此岸)とあの世(彼岸)が川を挟んで均衡する。
コチラに居る限り決して渡ることの出来ない川を挟んでこの世のモノとあの世のモノとが気脈を通じあうのがこの期間です。
我が国では春秋分の一週間前後の期間を彼岸、彼岸会として法事等の先祖供養の期間とします。
ニーチェの代表作のひとつに「善悪の彼岸」という著書がありますが、この場合は<善悪の向こう岸>という意味合いで用いられています。
善も悪も超越した向こう岸をメタ存在としてこの世を俯瞰した視線はニーチェの視線そのものだと私は理解しています。
原文を理解したわけではありませんが訳者もこの意味合いで<彼岸>という訳を充てたのではないでしょうか。
川は様々な小説や思想のパラダイムの中で象徴的に捉えられています。家相学、風水、地相、でも川は重要です。
風水では河川と土地との関係は付かず離れずでバランスの良い関係が理想的です。
川と土地との離隔は川の幅員以上の寸法が必要です。伏流水の場合は対象外です。
だからといって川は近くに無いほうがいいという事でもありません。
500m前後の離隔があれば吉相顕現の可能性もでてきます。風水の四神相応では土地の東側に河川が流れていれば青龍の相で吉相です。
勿論、清流であればあるほど吉相の度合いは高まります。
この場合に川と言えるのは支流であっても最後は海に辿り着くものを風水では川と呼びます。
ソレ以外のものは単なる水路であって風水吉凶の対象ではありません。
水路には滞留水の状態も多く見受けらます。汚濁しボウフラの温床になり土地相はむしろ凶相に振れます。
土地相を診る時には河川の調査も慎重に行い、地図でみて500前後の離隔であれば敷地調査の際に河川まで行って実際に自分に目で状態を確認して下さい。
厳しい残暑が嘘のように涼しくなり過ごしやすい季節に入りました。土地探しには絶好の時期です。気に入った土地には何回も足を運んで慎重に検討して下さい。