住宅のプランを決めるときや
建てるハウスメーカーや工務店を選ぶとき、
または設計者(建築家)を選ぶときなどに
施主が意識しておくことはたくさんあります。
そのなかでも、大事なことの1つとして、
「居住者のことを真剣に考えているか」
という点をしっかり見極めることです。
たとえば、私が良く言うのは、点検口です。
住宅は家づくりをしていく過程は、
楽しいことも多いですが、
出来上がった後は、そこで現実に生活するわけです。
長年にわたって生活していくうえで、
その住宅に何らかのトラブルや気になる事象が生じることは
多々あるものです。
新築時の施工上の瑕疵であったり、
劣化によるものであったり、
居住者の使用上の問題であったり、
理由や症状は様々です。
いずれにしても、何らかのトラブルなどが起これば、
原因を調べて対処せねばなりません。
そのためには、素早く住宅の点検をする必要があります。
または、トラブルなどが無くても
その住宅を長く持たせるためには、
適切なメンテナンスが必要です。
適切なメンテナンスのためにも点検が必要です。
点検とは、普段、見える部分だけではなく、
見えない箇所もできる限り確認したいものです。
そのためには、点検口が必要です。
住宅で生活すること、
長持ちさせること、
メンテナンス、、、
といったことを意識すれば、住宅に点検口を設けるのは
当たり前です。
しかし、アネストの住宅検査の経験では、
その当たり前ができていない住宅は少なくありません。
建築家や工務店などが、施主の要望を一生懸命に
取り入れたプランを作り、それが施主にとって満足なものであっても、
当然にあるべきものがないようでは、
そのプランは本当に住宅のことや施主のことを考えたものとは言えません。
点検口の有無は、1つの目安であり事例です。
点検口がないようなら、本当に施主や住宅のことを
考えているのかどうか、しっかり確認したいところですね。