何度も申し上げてきましたが、不動産購入とは、家を購入するというだけではなくて、そこでの実生活である「暮らし」を買うことです。したがって、必ずそこの家に住んだ時のイメージが必要となります。
正直なところ、現地で物件を見た時にそこで家族が生活しているイメージがわかないのであれば、その物件はやめた方が良いのではと思います。生活のイメージが浮かんだ場合、なるべくそのイメージを膨らませて、自分たちの家族のみんなが幸せそうに暮らしているのかどうかを判断してみてください。
12.部屋の使い勝手
現地でお部屋を見る場合、まず、誰がどういった用途に使用する部屋なのかを想定しながら、実際の使い勝手を確認していきます。
例えば寝室として使いたい場合、ベッドを置くのか、布団を敷くのかによっても同じ部屋でありながらその使い勝手が大きく異なっていきます。想定しているサイズのベッドが置けるのかどうか、また置いた時にクローゼットの扉が開かない等の不都合が生じないのかどうか、コンセントの位置は大丈夫かどうかなどなど。最近の新築等では、コンセントを部屋の対角線上に配置して、なるべくいろいろな家具配置に対応できるようにしていることが多いと思います。しかし、築年数が古い物件や、中古の注文住宅の場合、コンセントの位置が特殊で、数が足りないことが多々あります。
一般的に居室にはベッドと机と収納があって個人がそこで活動をします。持ち込もうとしている家具を置いて、きちんと動線が通じた生活ができるかどうか。また、使おうと思っている電化製品を使いたい場所で使うことができるのかどうか。特に、最近では携帯電話、パソコン、プリンター、ネットワーク機器等々で電化製品が多くなる傾向があり、コンセントの数や位置の重要度が増しています。
ただ、現状で不都合があるからといってその物件をあきらめる必要はありません。特に木造住宅であれば、コンセントの増設や位置変更等もリフォームの際に手軽にできる場合もあります(難しい場合もありますが)。その際にかかる費用等は、不動産業者に見積もりを取らせればよいと思います。とにかく一番確実な方法は、その部屋を使う人にとって不都合があるのかどうかを実際に見て確認してもらうことだと思います。
次回はLDKの使い勝手に関してお話します。来週もお楽しみに!