前回、変動金利型の住宅ローンを利用していると、数年間ローンを支払っても返済総額が変わらないことがあることをお伝えしました。
さて、変動金利型ローンの場合、
ローンが減らないならまだしも・・・・
「ローンが増えるかもしれない!」という事実をご存じでしょうか?
これは「未払い利息」というものがもたらすデメリットです。
たとえば3000万円の住宅ローンを1%の変動金利型で35年間借り入れすると
前回お伝えしたように、月々の返済は約8万5000円、35年間の返済総額は約3550万円となります。
この場合、8万5000円のうち2万5000円が利息部分となります。
さて、極端なはなしかもしれませんが金利が4%に上がったとしましょう。
するとどうなるでしょうか?
金利負担だけで月10万円になり、月8万5000円の返済では金利も支払えない状況に陥ります。
金利の支払いにも届かないこの月1万5000円を「未払い利息」といいます。
月8万5000円払っているのに、元金は減らないどころか「増えてしまっている」のです。
この未払い利息は当然いつかは支払わなければなりません。
規約によって、最終回でまとめてだったり、金利見直し時に元金に組み入れられたり。
いずれにしても、住宅ローンが「増えていく」という恐ろしい状況になっていきます。
ちなみに先ほど4%と申し上げましたが、住宅ローンの過去30年間の平均金利は約4%ですので、あながち突拍子もない金利でもない
のです。
金利変動型の住宅ローンを借り入れる場合には、金利が上昇しても対応できるような準備と心構えが大切です。