住まいの中で私達が生活する動き方を「動線」と言いますが、この「動線」が2方向とれるように設計することで、家の中をぐるぐる回る「回遊型プラン」を実現でき、とても便利で快適な暮らしが実現します。
こんにちは。サカイデザインネットワークの酒井です。 日中は紅葉が、そして夜になるとクリスマスへ向けたイルミネーションやクリスマスツリーが、街のあちらこちらで見られるようになり、このシーズンは街がとても綺麗で華やかに感じます。
玄関ホールから廊下が続き、廊下の左右に各スペースが配置され、つきあたりにはリビングスペースがあるというプランの中で、リビングスペースから各スペースへ行く際は、普通はまた廊下を通るわけですが、たとえば、その廊下を通らなくても他のスペースに行ける「動線」を確保するように設計することで「回遊型プラン」は実現できます。
すべての空間を対象にしなくても、住まいのどこかだけでも、ぐるぐると回ることができる「回遊型」の間取りは、暮らしの快適性を高める効果的な手法と言えます。 キッチンや洗面化粧室など日常的に使用頻度の高いスペースなどは「回遊型」を考えることで、たいへん使いやすく快適な空間になると思います。
写真は、リビングから寝室へ、メインの廊下を通らずに行けるように設計した事例ですが、その通路部分をただの通路にするのではなく、書斎スペースとしても機能させています。 通路がリビング空間の隠れ家的な書斎に変化するのです。 このようなスペースを「中間領域」とも言いますが、部屋にはならなくても複合的な目的をもたせる空間にすることで、さらに快適な暮らしが実現できる手法で、「回遊型プラン」の魅力でもあります。