日本の住まいの伝統は、壁らしい「壁」がない「柱と梁」で造られる木造家屋にあります。 床は畳や板張りで、空間を仕切るのは襖や障子などの建具で、それらを開け放せば外部と内部の空間がつながり、外と中が一体に感じられるようなフレキシブルな空間構成が日本家屋の特徴でした。
こんにちは。 サカイデザインネットワークの酒井です。 8月もラストになり、残暑も少しづつ落ち着いてきたような気がしますね。
日本家屋のフレキシブルな空間構成は、日本がアジア特有の湿度の高い気候や靴を脱ぎ床に座る日本人特有の生活スタイルから生み出された、日本人の知恵であり、長い歴史のなかで築いた日本人の貴重な住文化であると言えます。
現在は「高気密高断熱」の家づくりが主流になり、気候や外部環境の変化にかかわらず、快適な住環境を保つことができる建築技術が確立していますが、私たち日本人の暮らしのスタイルは、基本的な部分では、やはり靴を脱ぎ、床に座ることで心が落ち着き、日当たりや窓の景色を大切にする暮らし方は、昔からあまり変わっていないのだと思います。
そして、私達の暮らしは、いま震災の影響や環境への配慮と検討が急務となり、もう一度原点を見直し、暮らしの快適性について考える大切な時期にきているとも言えます。
たとえば、新たな建築素材や技術を取り入れながら、快適性を保ち、エアコンに頼るだけではなく、伝統的な暮らしのスタイルを継承することで環境負荷を抑えたり、自然との共生を重視した暮らし方にシフトすることが可能です。
結露対策や断熱・遮音・防音効果などに効果を発揮する「真空ガラス」で間仕切ることで、快適な内部環境を保ちながら外と中の一体感を感じる伝統的な暮らしのスタイルが実現できます。 そして、天気の良いときは、窓を開け放し風を通し、草木の香りや風を体感できるナチュラルな暮らしはとても心地よいものです。