今回は『分離発注を成功させるためのポイント 後編』として、
3.何事も早め早めに動く
4.どんなこともマメに相談する
5.夫婦で力を合わせる
をお話します。
何事も早め早めに動く
家作りにイレギュラーは付き物です。
思ったより打ち合わせに時間を取られてしまった
部材を発注してみたら、在庫が切れていて入荷まで時間が掛かる
銀行ローンの手続きが遅れて、引渡しが出来ない
引越しが多い時期で、引越し業者が手配できない
他の工事が立て込んでいて、業者さんがすぐには動けない etc.
後になって「時間が無い。どうしよう…」とならないためにも『早め早めに動く』というのはとても大切です。
「まだ十分にあるはず」と思っていたゆとりは、いつの間にかすぐになくなってしまうものですので、何事も早過ぎるくらいのタイミングで動くことによって、後からの「しまった」を予防しましょう。
どんなこともマメに相談する
家作りをするに当たって建築会社を『コンサートの指揮者』に例えることは多いのですが、分離発注の場合は施主と設計事務所が指揮者としての役割を担うことになります。
しかしいざ指揮をするといっても、建築の素人である私達がてきぱきと指示を出せるわけではありませんよね?
そこで大切なのがマメな相談です。疑問に思ったことや、不安に思ったこと、設計面での意見があれば、どんな些細なことでも設計士さんや業者さんに相談するようにしましょう。
「○○はこうしようと思っていますけど、どう思いますか?」とこちらから話を振ることによって、「それなら○○日までに部材を手配しないといけないですね。」、「○○の工事の前にこちらから進めたほうが良いですね。」といったプロのアドバイスを引き出すことが出来ます。
専門的な知識がなくても、まめな相談をすることによって施主が舵取りをすることが可能になります。
夫婦で力を合わせる
いきなり何を言い出すのか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は非常に大切なポイントです。
家作りは一生に一度の重大なイベントですから、皆さんは当然真剣です。しかし、打ち合わせの中では上手く行かないことや、不安に感じること、など良くないことも必ず起こります。
そんなときに、ご夫婦がお互いの意見を尊重して協力していくことがとても大切です。
私の営業時代の経験なのですが、家作りを原因とした夫婦喧嘩をされる方は結構な割合でいらっしゃいました。(中には打ち合わせの最中喧嘩になってしまったことも…)ハウスメーカーの家作りですらそれだけの状態なのですから、打ち合わせの負担が大きくなる分離発注では、一層そのリスクが大きくなることでしょう。
真剣な意見がぶつかるわけですから多少は仕方ないと思いますが、それによって家族関係が壊れてしまったら、何のための家作りなのか分かりません。
家作りは家族が幸せに生活するための手段です。
ですから、どんなときもお互いを思いやる気持ちを忘れずに打ち合わせを進めていくことが、成功の最大のポイントだと思います。
大変なことの多い分離発注ですが、それを乗り越えたときにはきっと素晴らしいお住まいが待っています。(分離発注をされた方のほうが苦労された分、家に対する満足度が高い傾向があると思います。)
是非ポイントに注意して、分離発注を成功させてくださいね!
次回は『施主支給を成功させるためのポイント』をお話します。どうぞお楽しみに!