これまで、『分離発注・施主支給とは何か』や『それぞれのメリット・デメリット』についてふれてきましたが、今回から2週にわたって、成功のためのポイントをお話します。
今回は、『分離発注を成功させるためのポイント前編』についてお話します。
成功の秘訣は5つ
分離発注はメリットが大きい反面、施主さんに掛かる負担が建築会社経由の家作りに比べてはるかに大きくなります。
そんな分離発注を成功させるためのポイントは、ズバリ5つです。
1.事前にしっかりと情報収集する
2.頼れるパートナーを見つける
3.何事も早め早めに動く
4.どんなこともマメに相談する
5.夫婦で力を合わせる
今回は1と2についてお話します。
事前にしっかりと情報収集する
家を建てられる時期というのは人それぞれですが、周りのお友達を見回すとある程度似通っている部分があると思います。
自分がいざ家作りをしようとなると、先に家を建てた同僚の方などに、
「家作りで何が大変だった?」
「気をつけておいたほうが良いことある?」
と質問されるのではないでしょうか。
しかし、ちょっと待ってください。そのお友達がされたのは、『分離発注の家作り』でしょうか?それとも『建築会社経由の家作り』でしょうか?
おそらくは後者ですね。
もちろんお友達の意見も参考になると思いますが、『分離発注』の場合、気をつけるべきポイントや、大変さの度合いが変わってきます。ですから、お友達のお話の感覚でそのまま進んでしまうと、あとで「こんなに大変だったのか…」と後悔されること間違いありません。
実際に家作りが進みだしてから後悔しては遅いですから、まずは『分離発注がどのようなものか?』というのを徹底的に調べましょう。
分離発注経験者がお近くにいれば一番なのですが、そうでない場合は他の方法で調べます。
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1)分離発注経験者のブログ・ホームページを見る
まだ数は少ないものの、分離発注をされた方のブログ・ホームページがあります。書籍も十分にない現状では貴重な情報源ですね。いくつかご紹介します。
分離発注でマイホーム http://yes-net.ddo.jp/myhome/
分離発注で建築されたぐっちーさんのホームページです。実際の経験談から、生の見積りデータまで載っていて非常に参考になります。
THE 中島邸 ?分離発注で挑む建築日記? http://ameblo.jp/kotatsu-cat/
ブログ大賞も受賞されたこたちゃんさんのブログです。分離発注に至る経緯や、部材の細かい解説が時系列に沿って綴られています。
pesori family’s housing project ??分離発注で家を建てる? http://pesori.blog121.fc2.com/
分離発注で建築されたpesoriさんのブログです。設計事務所との分離発注で素敵なお住まいに住まれています。
分離発注方式でおうちをつくるぞ! http://blogs.yahoo.co.jp/funfam55/
分離発注で建築されたfunfam55さんのブログです。2005年に完成されて、現在は更新をストップされています。
コキアの日記 http://pub.ne.jp/spm5000jp/
ブログ図鑑にも登録いただいているコキアさんのブログです。遠隔地の建築でありながら、分離発注に果敢に挑戦されました。
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2)分離発注をしている設計事務所に聞いてみる
実際に分離発注を行っているプロに聞くというのも良い手段です。検索エンジンで『分離発注』、『オープンシステム』と検索されると、該当する設計事務所がずらっと表示されますので、お近くの事務所があれば相談されると良いと思います。
検索『分離発注』: http://p.tl/Jp-B
検索『オープンシステム』: http://p.tl/yAdN
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3)本で調べる
まだ分離発注単体の書籍というとかなり少ないのが現状ですが、雑誌の特集記事になることもありますので、アマゾンなどでチェックしていただくと良いでしょう。
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どれだけ調べても、実際にご自身で体験されたときにギャップはあると思いますが、そのギャップを少しでも小さくするためにしっかりと調べましょう!
頼れるパートナーを見つける
分離発注の経験のないお施主さんにとって、頼れるパートナー(設計事務所)探しはとても重要です。
いざ設計や工事の段階になると、管理を委託する設計士さんが舵取りを行いますので、パートナー選びが成功・失敗を分ける一番大きなキーポイントと言っても過言ではありません。
それではどんな点に気をつけて選んだら良いのでしょうか
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1)分離発注の経験がある
まず大前提になりますが設計士さんにしてみても、通常の設計業務に加えて仕事が増えることになります。
設計事務所まで初めての経験でバタバタしていては、安心して家作りに集中することが出来ませんから、今までにも分離発注を経験をされている設計事務所を選ばれるのが大切です。
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2)親身に相談に乗ってくれる
分離発注の際は設計士さんとの連携がとても大切です。
工事を行う業者との橋渡しや、お施主さんに対するスケジュールなどのサポートを、先導して、親切に行ってくれる設計事務所でなくては、お施主さんの負担が増えるばかりです。
設計事務所選びの段階で、色々な質問をぶつけてみてください。はぐらかすことなく、イライラすることなく、親身になって相談に乗ってくれるところであれば安心です。
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3)管理料が適正である
分離発注を行う一番の理由はコスト削減ですが、設計事務所に払う管理料が必要以上に高くなってしまっては本末転倒です。
現場管理料の相場は工事費用の5%程度です。
設計事務所の中には管理料として建築費の10%近い費用を取るところもありますが、パートナーとしては適正な管理量の設計事務所を選びたいものです。
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分離発注エキスパートのご紹介
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最後に「分離発注をしたいけど、どの事務所に相談したら良いの?」という方向けに、分離発注のエキスパートをご紹介します。
ご存知の方は多いと思いますが、この楽住で月曜日のコラムを連載いただいている、酒井正人さんその人です。
東京都渋谷区に事務所を構える建築設計・インテリアデザイン事務所、【サカイデザインネットワーク】を率いていらっしゃいます。
住宅の設計だけでなく、空間デザイン・インテリアコーディネートなど幅広い知識に長けておられ、以前は社団法人日本インテリアデザイナー協会 理事長も勤めていらっしゃいました。
お施主さんの相談にも間違いなく親身になって答えてくださいますし、きっと『あなたにとって本当によい住まいは何か?』ということを真剣に考えれ下さることでしょう!
どこに声をかけようかと迷われたら、まずは酒井さんにご相談くださいね。
サカイデザインネットワーク:
東京都渋谷区初台1丁目49-2-308
TEL / 03-5304-9881
http://www.sdn-net.com/
相談可能エリア:全国対応(交通費はご負担いただきます)
画像:サカイデザインネットワークホームページより
次回は『分離発注を成功させるためのポイント 後編』をお話します。どうぞお楽しみに!