現代の家相を研究する上では家相の古書を精査して、表面的な言説に捕らわれること無くその思想を理解する事こそ重要です。
古代と現代での家相を取り巻く要素の差異は様々あります。
地球環境も大きく変動しています。そして最も大きな違いは技術革新による日常生活形態の変容です。
今回見ていく空間移動方法、手段としての自動車もそのひとつです。
風水や家相の古書を紐解いても駐車場や車庫の考察はありません。
これは家相の起源から考えても、至極当然の事でしょう。では車庫をどう扱うかですが家相の古書の中でこれに該当しそうなカテゴリーは厩(うまや)です。
同じ移動手段の道具とみればそうでしょうが、馬は生き物であり自動車は機械であり、明らかに陰陽対立図式にあたり厩をそのまま車庫に当て嵌めると大きな間違いを犯してしまいます。
その様に安易にカテゴライズする占い師をみかけますが注意が必要です。
まず馬は生き物として飲食し糞尿を排泄しますが、自動車が排泄するのは排気ガスです。
馬の糞尿もそのままでは有害ですが肥料にも変化します。これに比して排気ガスが数倍有毒な事は言うまでもありません。空気に溶け込み流れて有害ガスとして体に侵入します。
不浄として最も注意を要する用途です。車の排気ガスの中でも特に恐いのは一酸化炭素です。無味・無臭・無色で人間の五感で察知できません。車庫と 家屋の一体型ビルドインガレージは必ず避けて下さい。
では電気自動車ならどうか。これには電磁波の問題があります。ガソリン車でも電磁波は出ていますが、電気自動車は比較にならない大きな電磁波を出しています。これもやはり不浄扱いとなります。
自動車は移動手段として用いますが機能デザインの全てを、走るという目的の為に集約したマシンです。停止状態であっても移動エネルギーを潜勢しています。この意味からも主人の本命星方位とその対冲方位は凶となります。
古の時代に不浄(便所、竈、等)は母屋とは別棟になり切り離して生活していましたが現代は自治体のインフラも整備され住宅設備技術も進化し同じ家屋の中に取り込まれ清潔に使用することが出来るようになりました。
しかし車庫は排気ガスという気体を完全に浄化する設備は整っていません。当然母屋とは切り離すべきものです。
故に車庫・駐車場の配置の風水、家相学として注意点は下記となります。
1. 車庫は屋根付きで母屋とは別棟とする。
2. 別棟の専用車庫として壁を設ける場合は吸排気設備を設ける。
3. 主人の本命星、及び本命星の対冲方位には設けない。
4. 基本的に不浄カテゴリーとする。
上記が駐車場の吉相配置のポイントです。