昨日、テレビを見ていますと和菓子屋では千歳飴の製造が最盛期を迎えているとのレポートがあっていました。
今週の土日は七五三の祝いをするご家庭も多いのではないでしょうか。
神社は賑わう事でしょう。
本来七五三の祝いは11月15日ですが、現代人は多忙のため平日にわざわざ休みを取って祝うご家庭は少ないようで15日前後の休日に詣でることが大半でしょう。
七五三の起源は諸説ありますが宮中で行われていた祭祀を江戸時代初期の武家が倣って始めた祝い事が起源だと思われます。
旧暦十五日は二十八宿でいう鬼宿日で吉日にあたります。
七五三はこの吉日に子供の成長を祝って神社に詣でる行事です。
氏神に詣でる祝事ですので神道祭祀といってもいいでしょう。
家相の起源である陰陽道も神道との関係が深いわけですが、日本人の行う年中行事は意識するまでもなく神道祭祀に関わっていると言えます。
陰陽道の起源は古代中国の陰陽五行説です。
これは陰陽という二元論的因果律要素に五行という世界を構成する要素が組み合わさって様々な象意を生ずる事になるという東洋的世界観です。
ここでいう五行とは木火土金水という構成要素です。
この木火土金水は各要素の相互間に、「相生」と「相剋」という関係で絡み合いながら象意を活性化させ世界を生成します。
これに陰陽の因果律要素が融合すると生じた象意は+にも?にも転じます。
西洋ではアリストテレスを代表に古代ギリシャや又、古代インドの哲学者は世界を構成する要素の元素として「地」「水」「火」「空気(気)」の四元素説を唱えました。
西洋は歴史的に唯物論的傾向が強いようですが、世界観も東洋と西洋ではこの構成要素に違いがあるようです。
違いの最たるものは比較してみると五行説の要素には「空気(気)」要素が抜け落ちています。
何故かといえばこの「空気(気)」は元素として独立してあるものでなく、他の要素と供にあると言う思想だからです。
「気」は単純な空気ではなく「意」であると考察できます。
「意」とは心の動き強さ等のベクトルといえば解りやすいでしょう。
これが構成要素の木火土金水に宿り象意を生み出していくと言う事です。
誤解してはいけないのはこの「意」はヒューマニズムとしてではなく、大いなる意思・・宇宙を司る大いなる意思としての「意」だといえます。
家相学はこの陰陽五行説を起源とし環境や家屋に適用した東洋的思想体系の学問です。
流派に依っては迷信の類を安易に用いた鑑定をみうけます。
また逆に家相の古書を鵜呑みにした受け売り的な鑑定士もいますが、やはりそれらの書物を自分なりに咀嚼しその起源や根拠を考察して建築学を基本に哲学、現代思想、宗教学、物理学、歴史習慣、等々あらゆる角度から精査し自分なりの家相学としての思想を持つべきでしょう。
かく言う私もまだまだ若輩者で研究の途上であります。