新築、リフォーム、ともに、造作家具のご依頼を多くいただきます。震災の影響もあり、安全面で検討されている方も増えています。
薄型テレビの普及に伴い、リビングのリフォームへと発展するケースもあります。
造作家具のご提案はとても楽しいのですが、やはりオリジナルですから、しっかりと打ち合わせが必要です。
使用する材料も組み合わせは自由。お好みと、全体の雰囲気と、そしてご予算とにらめっこしながら決めていくのですが、ただ「入れもの」を作るという気持ちだけだと、使いこなせない場合も多いのではないかと思います。
・他に家具は置きたくないので、細々とした物もしまえるように。
・見せる収納は苦手だから、全部隠れるように、扉を付けたい。
・扉の色は、フローリングと似た色にして、統一感を持たせたい。
など、そんなご要望をいただいて、計画が進行しているテレビ周りの造作家具があります。詳細もほぼ決まって、あとは工事の段取りを考えます。打ち合わせには、たっぷりと時間をかけます。
「入れもの」を作ることは、言ってみれば簡単です。でも、実際に使いやすくて納得できる造作家具を作るには、お客様の要望がはっきりしていないと難しいな、と実感します。
「入れもの」は、上手く使えてこそ、生きてきますよね。
それは、収納用品を購入する時も同じことが言えます。
片付かない、モノがあふれている、という理由で、まずは収納用品を購入しても、上手くいかないことが多いのです。「入れもの」を決めるのは一番最後で良いのです。
快適な暮らしには、入れものよりも、そこでどんな暮らしがしたいか、を明確にするための、頭の中の整理が必要なのです。