前回まで『分離発注を成功させるためのポイント』をお話して来ましたが、今回から2週にわたって、『施主支給を成功させるためのポイント』をお話します。
今回は、2週連続シリーズの前編です。
成功の秘訣は5つ
多少手間が増えてしまう施主支給ですが、ポイントさえしっかりと押さえてしまえば怖くはありません。
そんな施主支給を成功させるためのポイントは、ズバリ5つです。
1.項目に優先順位をつける
2.保証・アフターサービスがしっかりしている会社を選択する
3.何事も早め早めに動く
4.図面は必ず建築会社・施主支給会社で共有する
5.銀行との相談も忘れない
今回は1?3についてお話します。
項目に優先順位をつける
建築会社のマージンを削ることで費用削減効果が期待できる施主支給ですが、安くなるからと言って何でもかんでも自分で手配するのであれば、労力ばかりが増えてしまって建築会社に依頼するメリットがありません。
大切なのは、「全部施主支給するのではなく、楽に手配できて費用削減効果の高い項目に絞る」ということです。
例えば、
・キッチン
・給湯器
・カーテン
・外構工事
・解体工事
等が挙げられます。
家作りというとただでさえ慣れない作業ですから、全てを建築会社に任せたとしてもそれ相応の負担はあります。ですから、全てを施主支給しようとすると、きっと終わる頃にはぐったり…。「これなら建築会社に任せても良かったね」ということにもなりかねません。先にあげた5項目だけでも大きな費用削減効果がありますので、欲張りすぎずに進めるようにしましょう。(どの程度のランクのものをつけるかにもよりますが、ハウスメーカーで建築をされる方であれば5項目だけで100万円以上の費用削減をすることも不可能ではありません)
手配のしやすさと費用削減効果に関しては改めて解説したいと思います。
保証がしっかりしている会社を選ぶ
一度家が完成してしまえば、同じ建物・設備を何十年と使うことになります。いくら安く設備をつけることが出来ても、つけてすぐに壊れてしまったら施主支給の意味がありませんよね?
そこで大切になるのが、『保証・アフターサービスのしっかりとした会社を選ぶ』というポイントです。
設備の保証というと、「設備メーカーがしてくれるものなんじゃないの?」と思われる方が多いと思いますが、施主支給向けのショップなどではメーカー保証が切れた後でもショップが保証するというサービスを行っているところが少なくありません。せっかく支給会社を選べるのですから、値段とあわせて保証面も重視したいポイントです。(一般的にハウスメーカーで新築した場合には設備の保証は2年程度で終わってしまいますが、中には「10年間保証します」というショップもありますので、魅力的ですね。)
また、アフターサービスがどうなっているかも事前にチェックするべき点です。
支給会社を選択する際には、
「施工業者は遠いか?近いか?」
「電話対応は親切か?」
「アフターサービスのために会社としてどのような努力をしているか?」
という点を確認して、何かあったときにすぐに点検に来てくれる体制があるかを見極めてください。
大手の施主支給ショップをご紹介します。
・百貨店 http://100or10.com
施主支給でNo.1の通販サイト、住設建材百貨店ショッピングモールです。
・サンリフレプラザ http://www.sunrefre.jp
利用者数20万人突破の老舗施主支給ショップです。
・LDKINGS http://www.ldkings.com
住宅設備【システムキッチン・ユニットバス・洗面化粧台・トイレ】施主支給 リフォームのトライデマンド
何事も早め早めに動く
分離発注の際にもポイントに挙げましたが、早めの準備は非常に大切です。
「設備の在庫が切れていて、工期に間に合わなかった」
「建築会社の図面検討(納まり・認定など)に時間がかかり、着工が遅れてしまった」
「いざ発注してみたら廃盤になっていることがわかり、他の部材を検討しないといけなくなった」
というようなトラブルはよく耳にする話です。
また稀なケースですが、
「建物の請負契約前に施主支給の旨を伝えていなかったために、建築会社から施主支給を断られた」
という話もあります。
ぎりぎりでも何とかなるだろうと考えるのではなく、何事も早すぎるくらいのタイミングで準備を行うようにしましょう。
次回は『施主支給を成功させるためのポイント 後編』をお話します。どうぞお楽しみに!