不動産コンサルタントの真山（さのやま）です。

今までのコラムで、良い不動産業者の良い営業担当者と出会い、よく動いてもらう方法をお話ししました。今回お話しするテーマは、質の高い不動産物件情報の効率的な集め方です。前提として、自分に合った信頼できる良い営業担当者がいるものとします。

自分で収集できる不動産物件情報のソースとしては、インターネット（ポータルサイト、各社の自社ＨＰ）、フリーペーパー（ＳＵＵＭＯなど）、新聞折り込み等のチラシ、ポスティングチラシ、新聞や雑誌に掲載されている広告、電柱やパイロンに付けてある捨て看板等々があります。仮に自分が住んでいる近隣で探しているのであれば、周辺を回ってみて、空き地や空き家があればその場所を記録しておきます。

まずは、どんな情報でも良いので、貪欲に物件情報を収集し、リストアップしてください。ここでの物件情報とは、町名、価格、土地の広さ、建物の広さ、築年数程度で十分です。詳細については、信頼できる不動産の営業担当者へ確認をお願いします。不動産業者であれば、町名、価格、土地・建物の広さで通常はその不動産を特定します。ポイントは、できる限り物件情報を集めて、信頼できる営業担当者に詳細を調べてもらうことです。

巷に出回っている不動産情報は、古い情報もあれば、新しい情報もあります。ひどいものになると数か月も前に終わってしまっている物件が掲載されていることもあります。もちろん終了している物件をわざと掲載しているのであれば大変問題ですが、Ｗｅｂの自動更新等で機械的に掲載を継続して、結果として終了物件が生き残っていることもよくあるのが実情です。

集客のためにのせているオトリ物件なのか、本当に購入が可能な物件なのかは、不動産業者が業者間で物件確認をすればすぐにわかります。どんな情報ソースであれ、良さそうな物件だと思っても、すぐにそのチラシ等に掲載されている不動産業者に直接連絡をとらないことがコツです。必ず信頼できる営業担当者を通じて物件を確認するようにします。なぜかというと、仮に集客目的でわざと終了している物件を掲載しているような強引な業者に連絡をとってしまうと、その後、ひたすら営業の電話がかかってきます。住所を教えようものなら、すぐに来訪されます。実際、そういった強引な業者の営業でノイローゼになってしまう方もいらっしゃいます。正直なところ良い業者なのか悪い業者なのかは関係を持ってみないとわかりません。ただ、悪い業者とコンタクトを取ってしまった時のリスクを考えれば、直接連絡を取らない方が無難です。したがって、初めに不動産業者選び、営業担当者選びが重要となるのです。

とにかく物件選びの前に、不動産業者選び・営業担当者選びを完了させておきます。その上で、いろいろな物件情報を収集して、優秀な営業担当者を通じて、物件確認をすることで質の高い物件情報を集めていくことができます。

あるエリア、あるマンション等の特定の条件に絞って物件を探していくと、どうしても希望の物件が出てこないことがよくあります。そういった場合は、売り物件を募集する方法もあります。よくマンションに、「売り物件募集」「急募、売り物件求む！」等のチラシを見かけることがあります。ほとんどの場合は自社の媒介物件を増やしたいための営業文句ですが、実際にあるマンション限定であれば、そういった方法を使ってでも物件を探していく必要があります。もちろん、チラシの作成、ポスティング等は、やり手の営業担当者であれば、快く引き受けてやってくれます。

物件探しの目的は、自分たちにとって最適な物件を探し出すことです。信頼できる不動産業者がすべての物件情報をおさえてこちら側に提案をしてくれるのが理想ではありますが、現実問題としてなかなかそこまでには至りません。したがって、こちら側でもできる限り、物件情報を収集して、営業担当者を動かしてください。最終的に、良い物件にめぐり会って、契約となれば、こちらもハッピー、営業担当者もハッピーで、Ｗｉｎ?Ｗｉｎの関係を築くことができます。同じ仲介手数料を支払うのであれば、できる限り不動産業者に働いてもらうのが良いと思います。

少しでもお役に立てれば幸いです。