一戸建てやマンションを購入される方に
「なぜ賃貸でなく購入されたのですか?」
と伺うと
「資産になるからです。」
と答えが返ってきます。
なるほど。たしかに賃貸は「資産」になりません。
しかし、購入した場合すべてのケースで「資産」になるといえるのでしょうか?
先日も知人の紹介で相談者が来られました。
「住宅が売却できません!」
沈痛な面持ちでそう訴える相談者の悩みは、売却額よりローンの残債が多いため売却できず困っている、ということでした。
住宅の概況をお聞きすると、地方都市に素敵な注文住宅を建てられたようで、住宅にかけたお金がかなりの金額になっていました。
自分の好みに合った仕様にできるのが注文住宅の「良さ」ではありますが、あまりに個性的な仕様だと売却する時に「あだ」となることもあるようです。
仕様にこだわったことで建築金額もあがり、したがってローン額も上がってしまった。
いざ売却しようとしても、その仕様にこだわった分は評価されず一般の仕様での評価となりその差がローン残債に響いてきたわけです。
これでは「資産」とはいえません。ファイナンス的には「債務」でしかありません。
では、どうすることで「資産」になる購入ができるのでしょうか?
いろいろな点を考慮する必要がありますが、購入する際に、「手放す」時のことも想定して資金計画を立ててください。
これを「出口戦略」といいます。
住宅を手放すとき、返済が困難になったときなどの「出口」を想定することが重要です。
いざ売却する時にどれくらいの金額になるのか。
また、万が一の際は賃貸に出す。としたら家賃はいくらくらいとれるのか。
そういった調査もしながら、購入できる範囲を検討してください。
「出口戦略」。
大切な家族を守るためにも慎重に検討してください。